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COLUMN 馬場園芸コラム

田んぼと共に生きる生き物たち

今年の田植えも無事終了し、ほっと一息ついています。
今年、久しぶりにある生き物に出会うことができました。アカハライモリとコセオイムシです。

アカハライモリは幼い頃に見てから久しく田んぼで見ることはありませんでした。
「最近見ないな…」と思って田植えをしていた矢先、田んぼの中を泳いでいるのを発見し、嬉しくて、田植えを中断し、捕まえてしまいました(笑)
今我が家では、「ゾロ」という名前をつけて、子供たちと一緒に飼っています。

もう一匹は、コオイムシです。私は、初めて見ました。
田植えが終わった田んぼを観察していると、何やら見たことのない虫の姿が…
ゲンゴロウにしては、平べったいし、何だろうと思い、またもや仕事を中断し、捕獲作戦(笑)

今はとても便利で、Googleのアプリでカメラ検索ができるんです。
捕獲した虫をカメラで撮り、検索してみると、なんとコオイムシというタガメの仲間でした。
岩手県でも絶滅危惧種のレッドリストに登録されているではありませんか!

父に見せたところ、「昔はよくいたけど、今はあまり見なくなった」と言っていました。

なぜ、このタイミングで珍しい生き物に出会うことができたんだろうかと考えました。

田んぼをよく観察していると他の田んぼとのある違いを発見しました。
それは、「動物プランクトン(ミジンコなど)の量が多い」ということです。
それは、しゃがんで見なくても、うじゃうじゃ動めく姿が目視できるほどです。

餌が豊富だから、このような希少生物たちが姿を現したのではないかという仮説を立てました。

そもそもなぜこのような生き物が田んぼから姿を消してしまったかというと、
殺虫剤や除草剤の影響で、餌となる昆虫やプランクトンが激減してしまったから、食べるものがなくなり、個体数が減少したのではないかと私は考えます。
もちろん農薬が直接影響していることも考えられます。

農薬は、目に見える大きな生き物よりも、土の中にいる微生物に対し、影響を与えます。

人間社会に限らず、自然界でも多様性を作ることは大切です。
食物連鎖の中で、土はすべての生命につながる大切な役割を果たしていると、見て感じるとても貴重な経験をさせていただきました。

どんなお米が取れるのか、今年のお米に期待大です!


日曜ご馳走プロジェクト始動

農福連携による、地域のコミュニティを創出し、持続可能な地域をつくる事業として、2年前から取り組んでいる「日曜ご馳走プロジェクト」が今年も始動しました。
随時SNSで近況を報告していきます。