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COLUMN 馬場園芸コラム

味へのこだわり

1日ごとに気温が下がり、外に出ると落ち葉の香りが迫り来る冬を感じさせます。

先週の日曜日、三右エ門の社員の佐賀と一緒に、冬のある企画に向けた撮影のため、

浄法寺町にある稲庭岳を登山してきました。

稲庭だけは標高1076メートル。

うちから車で10分で登山口に着き、40分で登頂できる、私の大好きな裏山です。

朝5時に登山口付近に集合した私たちですが、

ものすごく感動したことがありました。

朝方の空、空気も澄み渡り、浄法寺町を一望できる展望台から見た景色は、

青とオレンジと黒のグラデーション。

32年この町に住んでいて、こんなに美しい空を見たのは初めてです。

 

 

 

世の中にはいろんな商品・サービスがありますが、

すべてそれは開発者の思考の中から生まれてきます。

そこには、開発者の想いがあり、

 

「もっと豊かに」

「もっと楽しく」

「もっと喜んで欲しい」

 

など、なんとしても成し遂げたい想いがあって生み出されると思います。

私たちは、

『農業=幸福創造業』

という事業定義をしており、

ただお腹を満たすだけの農業ではなく、

関わる人を幸せにする農業をしていきたいと思っています。

関わる人というのは、お客様、社員、家族、取引先、地域住民などです。

なので、私たちは土づくりから〈味〉にこだわっています。

土づくりの設計図を作るとき、私たちは、食べた時の感動をイメージしています。

食べた時に口いっぱいに甘い果汁が広がり、幸せな気持ちでいっぱいになる。

そんなホワイトアスパラを目指しています。

じゃあそれって具体的に何をしているのかというと、、、、

 

〈甘さと旨み〉について

甘さ=ぶどう糖、その元は『炭水化物』です。

植物の光合成の方程式はこうです。

 

二酸化炭素+水+光 → 炭水化物』+酸素

つまり、光合成の力を最大限発揮させることと、炭水化物の量を増やしてあげることで、

美味しさにつながるのです。(さらに色々ありますが、今日はここに集中します)

じゃあどうやったら炭水化物を増やせるか?

 

2つ方法があります。

 

  • 光合成の能力を最大化する

→光合成は植物のの葉緑素で行われます。

化学式でC55H70O6N4Mg

中心に「マグネシウム」があります。

土の中に、マグネシウムが不足しているとその能力は落ちてしまうので、

しっかり補給します。

 

  • 土から炭水化物を吸収させる

→炭水化物ときくとご飯やパンをイメージすると想います。

では土にとってのご飯はというと『堆肥』です。

堆肥は、植物や家畜糞尿などを発酵させることでできます。

植物はその通り、光合成をしてできたもの。

特に食物繊維は炭水化物をたっぷり含んでいます。

それが土に入るということは、土に『太陽』が入るのと同じこと。

私はこのことを知ったとき衝撃でした。

冷害の年、「堆肥としっかり入れている田んぼは無事だった」

と地域の先輩たちから聞いていましたが、

そういうことかと思いました。

堆肥は太陽と一緒なんです。

 

この2つを意識して、土づくりを行うことで、

白い果実はより、甘さをまし、美味しくなります。

つまり何を考えているかというと、

土づくりから食べた時の感動をイメージしているのです。

けっこう科学的に(笑)

真面目に、そして、熱心に土づくりをしています。

でもそれは、土が人の体を直結しているからなんです。

続きは、次回に。